階段を下って運動場へ秋
赤ちゃんの広めのおでこ綿帽子
起し絵のひとつがずっと風の部屋
ふたがない耳ふたつある虫選び
朝顔の寝顔に触れて目をひらく
青空は楽譜草笛高らかに
赤ちゃんの口から夏の風ふわり
秋天をドラムロールは立ちのぼる
跨いでも跨ぎきれない父五月
粉をふく洗濯バサミ油照
頭蓋骨まだふにふにで春うらら
ミルク溶け残って暮の春のいろ
四月尽暗峠三周目
ベランダの周りが空だ四月尽
歩いたら星を揺らしてくる躑躅
はなみずき病院までのきつい坂
予定日が過ぎようとする日曜日 桜の幹はあせるなと言う
春の雪ぽってりとしたマグカップ
詩
俳句
川柳
短歌
アフォリズム
全種類